摂食障害・過食嘔吐の 子供への食事。お母さんに知って欲しい、必要な食の知識と買い置きの配慮
NHK番組【あさイチ】「共感のつらさ 調べてみた」に出演しました。
9/11 (月)NHK番組【あさイチ】「共感のつらさ 調べてみた」に出演!
摂食障害(過食嘔吐)の子供を持つお母さんからのご相談で「栄養をつけてあげたくて、カロリーの少ないものを用意するようにしています」というお話を聞きました。
お子様の体を気遣う、お母様の気持ちは痛いほどわかります。
でも、摂食障害の本人は、食べ物への執着と罪悪感に振り回される日々。食事のペースはできるだけ本人にまかせてあげて欲しいなって思います。
そこで、家での買い置きにお願いがあります。
お菓子やパンははもちろん、カロリーの低いヨーグルトやゼリー、お惣菜でも、袋やフタを開けたらすぐに食べられるものは、家に買い置きしないで欲しいんです。 摂食障害(過食嘔吐)の子供は、頭では「食べちゃいけない」「今日で最後にしよう」ってわかっているのに、食べ物を見ると決意とは裏腹に手が動いてしまうんです。体は食べたくないのに、心のブレーキが効かなくなって食べ始めてしまうんです。 「ヨーグルトなら、胃に負担が少ないし」 「ゼリーなら、カロリー低いし」 「何か食べないと、力が出ないから」 子供の体を心配する、お母様の優しさはひしひしと伝わってきます。だからこそ、色々考えて、大丈夫そうな食べ物を買い置きしたし、与えたくなる気持ちもわかります。 受け入れ難いかもしれませんが、摂食障害(過食嘔吐)の症状を持っている本人は 「今日こそ、食べない」 という決意を毎日のようにしています。 そこへ、ヨーグルトやゼリー、低カロリーの食べ物を出されると 「これなら食べても大丈夫」 と口にしたことがが引き金になって、「もうどうでもいいや」という思考に切り替わってしまうのです。 信じられないと思いますが、理性ではどうしようもできないんです。ましてや、我慢強い子に多いので、本人はコントロールできない自分に相当なストレスを感じています。 肉・魚・ご飯・お菓子以外の、カロリーの低いもの「これなら大丈夫」と思う食べ物でも、一口食べたらスイッチが入ってしまいます。 頭とは裏腹に、一口食べてしまったら「もういいや」って過食が始まってしまうのです。 だから、どうかお願いです。 お子さんの体を心配するなら、「すぐに食べられるもの」の買い置きは今日から止めてください。 本人が自分で買ってくるのは別にして、家の中にすぐ食べられるものは置かないで欲しいんです。 「少しでも食べないと」と、お子さんの体を心配して食べられるものを与えようとするお母様がたくさんいらっしゃいますが、「空腹」は回復への大切な時間でもあるんです。 「空腹」は意外なほど、体へのいい効果があります。 効果については、こちらをご覧ください。 https://josei-bigaku.jp/antiagingpoint6695/ もし、お子さんの体が心配であれば「空腹」でも大丈夫なことを知ってくださいね。嘔吐で荒れた、胃や食道、口腔内、血糖値の急上昇、急降下で錯乱状態になった脳を休ませてあげる時間にもなります。。 本人の体は、嘔吐後の朝は何も食べたくないはずです。 スポーツドリンク、栄養ドリンクもNGです。人工的な栄養素や、調味料の入っているものは避けたほうが、脳が正常に戻りやすくなります。 一番は「お水」です。何も入っていない水を飲ませてあげてください。(くれぐれも強制しないでくださいね。悪化してしまいます) 「空腹」になることで、体は休息と回復の時間が取れます。 どうかお子さんの体が心配であれば、家にはすぐに食べられるものは置かないようにしてあげてください。栄養を気遣って、食べさせようとしないこと。 お子さんの回復を祈るなら、まずはこれが初めの1歩です。 ※拒食症は対処が違いますので、お医者様にご相談ください。 本人はとてもデリケートになっています。こちらの記事もご一読ください。 摂食障害 過食嘔吐に関する記事は、こちらからご覧いただけます。摂食障害の葛藤
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