感覚を開いて人生の流れを変える

長女のジレンマ。

    
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長女のジレンマ。

「かおるちゃんは、強い子だからいいよね」

「何があっても負けないものね」
寂しがりで、ひとりでは何もできない、体も気も弱い「妹」と比べられてはこう言われてました。
「ふざけんな」って思ってました。
「頼らない」んじゃない。
「頼れない」んだ。
友達にいじめられたって、泣いて帰りたかった。
どうやって人の輪に入ればいいかわからなかった。
成績だっていつも不安でどうやって伸ばせばいいか知りたかった。
この進路でいいのか相談したかった。
行きたい学校は他にもあった。
やりたい習い事もたくさんあった。
知りたいことも、欲しいものも山ほどあった。
だけど。
そんなこと親に言ったら心配かける。
煙たがられる。
言ったところでわかってもらえなくて、
親に無力感を感じさせるだけなら、口をつぐんだほうがいい。
泣きたい時に泣いて、いじけて、ワガママ言って、
やることもやらないで親を困らせる、
メンタル的にやられると、体調まで崩せる
そんな妹がうらめしかった。

「いい加減、親を困らせないで。」

 

思うほどに私は頼れる長女になっていった。
周りからは「可愛げのない子」と見られていることにも気づかずに。

心配かけるなら弱音なんてはかない
困らせるなら、ワガママなんて言わない
そう思う度に「ひとりで出来ること」が増えていった。
そうやって成長して、気づいたら「めっちゃ強い」私が出来上がっていた。
むしろ「なんで、みんな出来ないんだろう?」って。

 

妹から見ると、お姉ちゃんは「なんでもできてかなわない存在」だった
そう知ったのは大人になってから。
もちろん私は、妹に勝ったなんて思ったことはなく。
だって、たったいひとつだけ欲しかった「愛」が手に入らなかったのだから。
出来ないこと、人に頼ることが実はどんなに人の愛を受け入れられる作業かって、
心理学を通して知った時に世の中がひっくり返った。
いままで私は何をやっていたのだろう?
人の気持ちを踏みにじって、どんなにいい気になっていたのだろう。
そりゃ妹のほうがかわいいに決まってる。
いままでの疑問が見事に解決されてしまった、あの日の心理学。

報われなかった、長女のジレンマ。

気づいた時から、大きく何かが変わりはじめたのは確か。

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