娘の摂食障害。母親の私が悪いのでしょうか。治った今だから伝えられること。
NHK番組【あさイチ】「共感のつらさ 調べてみた」に出演しました。
9/11 (月)NHK番組【あさイチ】「共感のつらさ 調べてみた」に出演!
こちらの記事を読んでくださった、摂食障害の娘さんを持つお母様からのご相談が増えています。
食べるのも、吐くのも「止めて」と言ってもやめてくれない娘の気持ちがわからない。 摂食障害の娘さんも苦しいですが、何が起こっているかわからない、何が悪いかわからない、自分はどうすればいいかわからずに、苦しんでいるお母様がたくさんいらっしゃいます。 ネットを見ても、書籍を見ても、「母親との癒着」に原因があると書いてある。 必死で育てた私のどこが悪かったんだろう。治したくても原因がわからない。愛すると言われても、娘にどうやって表現したらいいんだろう。もちろん、愛してはいるのに。 娘の症状を前に、自分ではどうすることもできない。でも、私のせい・・・ 終わりのない暗闇の中を、ひとりでさまようような不安を誰にも言えず、誰にもわかってもらえず、1人で抱えていらっしゃいます。当事者ではないので、どこに相談したらいいかもわからず。。。 以前の記事にも書いた通り、五十嵐は摂食障害(過食嘔吐)の治し方はわかりません。でも18年、終わりのない暗闇と戦い続けてきた摂食障害の苦しさならわかります。 理解できない娘さんの行動と、言葉にできない心の声を、経験談と照らし合わせて説明することはできます。 娘さんの症状は、お母様だけの責任ではありません。 摂食障害になりやすい特徴としては(あくまでも主観です)感受性の強さ、手のかかる兄弟に遠慮して、お母さんに迷惑かけないように、グッと我慢して大人になろうとした子供時代。お父さんだって、無関係ではありません。取り巻く大人たちの視線、学校、友達との関係。塾に勉強、進路、好きな男の子。劣等感。 本人以外にはわからない、敏感すぎる心は、感度のいいラジオみたいに、いろんな人の気持ちをひろって(察して)しまう。吸収してしまう。大量の情報(感情)に溢れて、自分で処理しきれなくなっている状態。でも、そんな苦しみは言葉にできない。子供だから、人と自分の心が違うこともわからない。 山ほどある要因が重なり合って、ストレスや言葉にできない気持ちの吐き出し方として、偶然身につけてしまった方法が過食嘔吐。大人だったら、お酒とか、ギャンブルとか、買い物とか、旅行とか、いろいろなストレス発散があったけど、狭い子供の世界では、それしかできなかっただけなんです。 すごく真面目で、子育てに一生懸命だったお母さんに多いんです。娘さんは、優しくてお母さん思いだった子に多いんです。それって、全然ダメなお母さんじゃありませんよね。 その証拠に、他の姉妹兄弟は発症していないことがほとんどです。 もし、ダメなお母さんなら、子供全員に症状があるはずだと思いませんか。 摂食障害の娘さんを持つお母さんは、みなさん「自分の責任」だと思っていらっしゃいます。 でもどうか、ご自身を責めないで欲しいんです。 敏感で心優しい娘さんは、お母さんが自分を責めていることに気づいて、「お母さんが苦しんでいるのは、私のせいだ」って、さらに自分を責めてしまいます。摂食障害になっても、お母さんに迷惑をかけたくないって気持ちに変わりはありません。 できるならどうか、娘さんにつきっきりにならないで、ご自身の楽しみを見つけてください。息抜きできる場所を見つけてください。 態度や言葉には出せなくても、娘さんの心の奥では、お母さんの笑顔が見たいんです。「こんな私でごめんね」っていつも思ってます。 自分を責めるよりも、娘さんに「ありがとう」をたくさん言ってあげてください。いいところを見つけて、ほめてあげてください。 そしてどうか、お母様自身の心のケアも、大切にしてください。
感受性が高い理由は、ここにあるかもしれません。 食事についてはこちらをご覧ください。 摂食障害 過食嘔吐に関する記事は、こちらからご覧いただけます。
病院に行けば、母親と子供の関係に問題があると言われ、「お母さんの愛情が足りないんです」「もっと娘さんを見てあげてください」と言われて反省するも、これ以上、何をすればいいかわからない・・・母親の私は何ができるのでしょうか。
摂食障害の娘さんを持つ、お母様へ。
お母様が悪いわけじゃない。ダメなお母さんじゃないんです。
摂食障害 過食嘔吐の記事まとめ