好きなことがツラくなった時、距離を開けると自分の本音が見える
NHK番組【あさイチ】「共感のつらさ 調べてみた」に出演しました。
9/11 (月)NHK番組【あさイチ】「共感のつらさ 調べてみた」に出演!
スキルアップや夢に向かって頑張っている最中って
だんだんと《自分の理想》と《心の状態》が逆の方向を向き始めて苦しくなる時もやってきます。
前に進みたいのに、まるで足枷がついているように人生そのものが重く感じてしまいます。
同じご相談でも、答えはひとつではありません。
お客様の個性や環境によって、ベストな答えは違ってきます。
- 走り続けて苦しくなった、現実逃避なのか
- 成功が目の前に見えて、眩しくて手を伸ばすのが怖いのか
- まわりの目線や評判が気になり始めたのか
まずはお客様のお話をじっくりと伺って、心の中で引っかかっている原因を探って行くことから始めます。
つらいなら、まずはコレ!
アドバイスやゴールはさまざまですが、みなさんに共通して言えることもあります。
「つらいなら、辞めてもいいんです」
真面目な方ほど
「どうやって頑張ればいいのか」
「もっと上手くこなす方法はないのか」というような
《前に進む》ことを前提に悩んでいらっしゃいます。
そこに「辞める」という選択肢が入っていないのは「逃げる」ように感じて気がひけてしまうから。さらに、
ずっと続けてきた。
小さな頃からの夢だった。
大好き、自分にはこれしかない。
という思い入れが強いほど、「辞める」という選択肢は考えたくありません。
辞めてしまうと、今まで続けて来た「自分自身」まで消えてしまいそうに感じるんです。
でも、少し立ち止まって考えてみましょうね。
「辞めたくない」心の状態
まずはこの質問の答えを考えてみてください。
- 好きなことを頑張っている時「ツライ」って感じたでしょうか。
- 夢を追いかけている時「息苦しい」って悩んだでしょうか。
- 楽しいことをやる時、「先延ばし続けたこと」あるでしょうか。
答えは・・・《NO》ではありませんか?
楽しかった時、好きだった時、今みたいに「立ち止まって悩む」ことはなかったですよね。
それなのに、
今は、どこか「ツライ」と思う自分がいる。。。
まず、人の心はいつも同じ状態ではありません。
体調やまわりの人間関係、仕事の調子によって上がったり、下がったり。
いつも少しずつ波打ってはいるものなんです。
「好きだから」と言って、ずーーっと一生変わらず「好きでいる」のは無理があります。
楽しめていた時は、「立ち止まる」なんて考えもしなかったことでも
時間が経ったり、状況が変わると「なんだか違うかも・・・」と思う時は誰でも来るんです。
ただ、好きなことへの思い入れが強いほど、辞めるなんて絶対考えたくない気持ちもわかります。
でも、あなたが「苦しい」って感じている時点で、
心はもう悲鳴をあげているということに気づいてあげてくださいね。
「苦しいまま」無理して続けると・・・
「苦しい〜」「いまはやりたくない〜」という感情を、乱暴な象だとイメージしてみてください。
あくまでもイメージですよ。
もし、暴れている象に「離れたくない!」とばかりに無理やりしがみついていたら、いつかは振り落とされてしまいます。
ギリギリまでしがみついて、振り落とされてしまったら自分が傷ついてしまうのです。
どんなに好きなことでも、無理してしがみついていたら、自分の方が傷ついてしまうことだってあるのです。
「辞める」本当の意味
私がお伝えしたい「辞める」という選択肢は
二度と、戻らない
という足を洗うような、極端な覚悟ではなくて、
一度、距離を開ける
という意味でもあるのです。
「辞める」ことも考えて距離を置いてみる。冷却期間を作ることで、
自分が大切だと思っていたことは「本音だったのか」
それとも「思い込みだったのか」
客観的に見るために少し遠くに離れる時期があってもいいんです。
どうしても好きすぎたり、近すぎる存在だと、距離を置いたつもりでも、なかなか気持ちを冷静にすることはできません。
だからこそ、辞める覚悟で距離を開けてみる期間が必要になってくるのです。
例えば、カップルが20cmの距離で見つめ合っている様子をイメージしてくださいね。
・・・・・
どんなにじっと見つめても、目と鼻、よくて口と輪郭くらいしか見ることができません。
相手はどんなスタイルで、どんな服を着ているのか、靴もバックも、ネイルも腕の場所の見えませんよね。それと同じで
仕事や趣味も、苦しいまま続けていたら
近すぎて、大切なものが
見えなくなってしまうのです。
何が好きで、なにがつらいのか。
全体像を見極めるためには一度、
本気で、辞めてみる
ことをおすすめします。
他の仕事をやってみるのもいいですね。中途半端に距離をおくよりも、できるなら一度すっぱり辞めてしまうことをお勧めします。
自分の業界を外から見た時に気づく、新しい発見もあるはずです。
「辞めた」後に大切なこと
ここで一番大切なのは、
「辞めてみて、自分がどう感じるか」
1ヶ月なのか、1年か、はたまた10年なのか。
距離を置いて、客観的に見られた時に「自分の心」の声が聞こる日がくるはずです。
- 自分は本当に、好きだったのか。
- やらなきゃいけない、と思い込んでいなかったか。
- これしかない、と思い込んでいなかったか。
- 他のことを、最初から視界に入れてなかったのでは。
辞めないまま考えることもできますが、そこではどうしても「先入観」が勝ってしまいます。
人は「変化」を嫌いますから、「変わらない」という答えをだしてしまうのです。
でも、
本当に聞くべきは「心」のほう。
大切なことは自分が、どう感じるか。
これが何よりも大切なことです。
実際に辞めてみた例
ちなみに五十嵐は、15年続けた建築業界を恐るおそる辞めた時に、想像以上に軽くなった自分に気づきました。「建築しかできない」と思い込んでいた自分に、やっと気づけたんです。