自信を持たせるには「褒め方」が9割|講師・上司・親に知ってほしい心理法則
9/11 (月)NHK番組【あさイチ】「共感のつらさ 調べてみた」に出演!
-自信がない人に自信を持たせる方法|褒め方ひとつで人は伸びる-
「もっと自信を持ってくれたら、この人はきっと変われるのに…」
そんな思いを抱いたことはありませんか?
これは、生徒を育てる講師の方だけでなく、部下を見守る上司、子どもを育てる親、恋人や友人を支える人にとっても共通の願いかもしれません。
今回は、自信がない人に自信を持たせる方法について、実際の相談事例をもとに、心理カウンセラーの視点でお伝えします。
「自信がない生徒を、変えてあげたい」
ある日、プロのカメラマン養成講師の男性からこんなご相談を受けました。
「うちの生徒は、みんな自己価値が低くて自信がないんです。
才能はあるのに、腰が引けてしまってもったいない。
どうすれば、生徒に自信を持たせることができるでしょうか?」
この方は、見た目もスマートで写真も洗練されており、生徒から見ればまさに“憧れの存在”。
だからこそ、その差に苦しむ生徒も多いのです。
「自信を持って」と言っても効果がない理由
この講師の方もすでにいくつか工夫をしていました。
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「もっと自信を持って!」と声をかける
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セミナーで学んだ“運気アップ”の習慣(例:下駄箱の掃除)を取り入れる
しかし、残念ながら言葉だけで人は自信を持てるようにはなりません。
では、どうすれば相手に自信を持たせられるのでしょうか?
相手に自信を持たせるシンプルな方法
答えは、とてもシンプルです。
褒めること。できるだけたくさん、そして具体的に褒めてください。
「え、それだけ?」と思われたかもしれませんが、
実は人に自信を持たせるには「認めてもらえた」という感覚が最も大きな効果を生むのです。
なぜ褒めるだけで自信が育つのか?
自信がない人は、常に自分を誰かと比較しています。
特に先生や上司など、“できる人”と自分を比べてしまうため、どんどん自信を失っていくのです。
たとえば生徒は、「先生みたいにうまく撮れない」と感じながらシャッターを押しています。
その状態で「ここはもっとこうして」とダメ出しが続くと、
「自分のやり方じゃダメなんだ」
「また怒られないようにしよう」
と感じてしまい、やる気が削がれていきます。
自信を伸ばす「褒め方」のコツ
効果的に相手に自信を持たせるには、「褒め方」にちょっとしたコツがあります。
ポイントは**“細かく・具体的に”褒めること**。
たとえば写真なら、
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「このアングル、視点が面白いね!」
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「色のバランス、すごくセンスがある」
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「ここをシャッター切った判断、すばらしい」
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「前回よりぐっと良くなってる!」
こういった“本人が気づいていない良さ”を具体的に言葉にして伝えることで、
相手は「自分にもいいところがある」と実感できるようになります。
逆に、「上手だね」「すごいね」といった漠然とした褒め言葉は、「社交辞令かな?」と疑われやすくなります。
相手の良さを認めることで、自由な成長が生まれる
信頼してもらえる講師から褒められることで、生徒は自分のやり方に自信を持てるようになります。
そうなると、「これでいいんだ!」と前向きになり、
新しいアイデアを試したり、工夫を重ねたりするようになっていきます。
つまり、本人が“自分の感覚”を信じ始めると、勝手に成長しはじめるのです。
褒めずに指導ばかりしていた生徒より、自由な発想を認めてもらった生徒の方が、
結果的に良い作品を生み出すようになるのは、自然な流れなのかもしれません。
「指導」より「信頼」が自信を育てる
講師、親、上司――誰であっても、相手を伸ばしたいと思うなら、
まず必要なのは「指導」よりも「信頼」です。
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あなたを信じているよ
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あなたのやり方も面白いね
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その視点、すごく良いと思う
そんな言葉の積み重ねが、自信のない人に「自分らしさ」を取り戻させてくれます。
人に自信を持たせるには、知識や正論ではなく、その人を見て、認めて、伝える力。
信じてもらえると、人は自分を信じられるようになります。