HSPの私が、夫との「感覚の違い」に悩まなくなった理由ー宮古島の皆既月食よりー
あの日の皆既月食で思い出した、夫との「決定的な違い」
皆既月食といえば4年前。まだ宮古島に住んでいた時に見たスーパームーンを思い出します。
市街地から離れた、海辺の真っ暗な公園。
ザザー…
小さな波音をBGMに、家族連れやカップルがレジャーシートを広げて、皆既月食が始まるのをいまか今かと待っていました。
まわりに遮るものがない宮古島の満月は、青い海も、その上の橋も、昼間のように煌々と照らし出します。
あたりが静まり返り、皆既月食が始まると、まるで照明のボリュームを落とすように、だんだんと辺りが暗くなっていく。
そして、太陽の影と月が重なった瞬間、一瞬で島中が真っ暗になりました。
同時に、月光に飲み込まれていた星たちが、パァッといっせいに輝き出し、あたり一面、満点の星空に変わったのです。
「わぁっっ!!!」
そのコントラストに感動して、隣の夫を見たら…
「ぐぅーーーーー ぐがぁーーーー」
いびきをかいて爆睡してました…
「ねぇ、ねぇ、すごいよ!」せっかくの瞬間を共有しようと夫を起こすと、「ん?あー…わかった…」
うっすら目を開いて30秒くらい周りを見渡して、興味なさそうにまた眠り始めたのです。
もし、この「ズレ」の正体を知らなかったら…
あなただったら、 どうしますか?
A「こんな貴重な瞬間なのに!」とブチ切れる?
B あきれて放っておく?
この時の私は、すでにHSP(人一倍繊細な気質を持つ人)について詳しかったので、《夫との感じ方の違い》を冷静に理解していました。
「こんなに感動しているのは、私だけなのよね…苦笑」
海辺の真っ暗な公園に1人で来るのは怖かったから、一緒に来てくれただけでいいいや。すぐに気持ちを割り切って、夜空を見上げる。
光を取り戻した月は、また煌々とあたりを照らし始め、真っ黒だった水平線は、海の青を取り戻していく。降ってきそうな星たちは、月の光に飲み込まれて消えていく。
自分の、HSPとしての繊細な感性と、夫の、非HSPの感性の違い。これは心理学でいう「認知バイアス(無意識の思い込みや思考の偏り)」の一種です。この違いを理解できていなかったら、「この人とは合わない!」と、とっくに別れを考えていたと思います。
自分の「特性」を知ることが、楽になるための一番の近道
HSPな自分を知り、人とのズレの正体を理解できたからこそ、イライラすることが減って、「まわりに合わせられない自分」を責めることもなくなりました。
でも本当は、私がカウンセリングを学ぶ前に、この知識が欲しかった。そう思うからこそ、私はHSP革命塾という講座で、心理学の知識も同時に伝えています。
そのほうが、何年もカウンセリングを受け続けるよりも、ずっと早くラクになれるし、人に振り回されなくなるのです。