カウンセラーを目指した私が、3時間で価値観が変わった話
「生きづらい」なんて感じたことない。 私は全然大丈夫。むしろ、ポジティブな方だと思う。
カウンセリング?そんなの必要ない。28歳の私はカウンセラーになろうとしていたのです。
でも、心理学のワークショップに参加して3時間後、その自信は粉々に砕け散りました。
この記事では、「カウンセラーを目指した私」が、実は自分こそ癒しが必要だったという気づきと、多くの人が見逃している「生きづらさの正体」についてお話しします。
派遣社員だった私が「カウンセラー」に惹かれた理由
将来への漠然とした不安
28歳当時、私はCADオペレーターの派遣社員でした。
周りの友人は次々と結婚していく中:
- 彼氏もできず
- 実家にも帰りたくない
- 親からは「派遣社員のままじゃねぇ…」という言葉
何か手に職をつけなければ。そんな焦りだけが募っていました。
都合のいい宣伝文句に飛びついた日
転職を考えながらネットを見ていた時、こんな広告が目に飛び込んできました。
「当スクールで学べばあなたもカウンセラーになれます!
カウンセラーになったら受講費ぶんも元が取れます!」
今なら絶対にスルーする宣伝文句です。
でも当時は、ネットが普及し始めたばかりで宣伝に免疫がなかった私は、「カウンセラーになれば稼げるかも?!」という下心丸出しで申込ボタンをクリックしました。
カウンセリングを受けたこともないのに。
自分が「生きづらい」なんて、これっぽっちも思っていなかったのに。
初めてのワークショップで受けた衝撃
「絶対に壺を買わないぞ!」と決意
初めて見たカウンセラーは:
- 仏のように優しく
- 穏やかで
- 物静か
私が知っている男性たちとは真逆な人種でした。
アシスタントのお姉さんたちも:
- 優しく話しかけてくれて
- 笑顔で話を聞いてくれて
- まるで女神のような雰囲気
「なんで、みんなこんなに優しいの???」
そこで私が決心したのは、**「絶対に壺を売られても買わないぞ!!!」**でした。
なんだ、その決意(笑)
でも、これには理由があります。
人を信じられなかった私
保護猫が初めて優しい飼い主に出会った時、「シャーーーッ!」と警戒するように。
私も、父親、上司、お局たちに傷つけられてきた過去のせいで、目の前に愛情を差し出す人が現れても、すぐに信じることができなかったのです。

まぁ、この時点で既にカウンセリング受けた方がいいですよね(笑)
でもこの時の私は、「私はカウンセラーになる!」と信じて疑いませんでした。
たった3時間で「常識」が崩壊した
私が「正しい」と信じていた常識
ワークショップが始まって3時間後。
私の偉そうな自信は、見事に砕け散りました。
それは、私が今まで「正しい」と信じてきた全てが、「真逆」だったと知った瞬間でした。
当時の私の常識:
- 辛くても、我慢して乗り越えるべき
- 仕事ができないのは、努力が足りないから
- 努力をすれば、いつか報われる
- 相手が嫌な態度を取るのは、自分に原因がある
- 嫌なことがあっても、黙って我慢するべき
- 文句や意見を言うと、わがままだと思われる
- 常に謙虚で、腰を低くするべき
- 会社を辞めるのは恥ずかしいこと
- 楽しいことより、スキルアップを優先するべき
- 自分のためにお金を使ってはいけない
「良く生きる」ためには「こうすべき」だと信じていました。
「常識」が生きづらさを作っていた
でも、講師のレクチャーを聞いていくうちに、この常識が原因で:
- 言いたいことが言えず
- 仕事の自信がなくて
- 家族や友達に都合よく使われて
- お局にもいじめられ
- ストレスが溜まり
- 収入も上がらなかった
ということがわかってしまったのです……
良かれと思っていたのに…
ガラガラガラガラ…
- 頑張りすぎも
- 真面目すぎも
- 気の使いすぎも
自分を苦しめていたなんて……
ガラガラガラガラ…
過去の経験や育った環境、対人関係の積み重ねによって思考のクセが形づくられ、その思考のクセが気づかないうちに生きづらさとして現れているのです。
今まで信じてきた常識をひっくり返されたショックで、1ヶ月は放心していました。
実は、全然大丈夫じゃなかった
閉じ込めていた本当の気持ち
さらにその後、ワークショップに参加するたびに自分の中に閉じ込めていた衝撃の事実に気づいてしまいました。
- 実は、すごく無理をしていた
- 実は、すごく怒っていた
- 実は、すごく怖かった
- 実は、すごく悲しかった
- 実は、すごく寂しかった
- 実は、実は、実は……
えっっっっ??
それまでの私、「つらい」「苦しい」なんて思ったことなかった……
全然大丈夫だと思っていたんですけど。。
むしろ、カウンセラーになろうと思っていたんですけど。。
私の心は麻痺していた
そう、当時の私は長年つらすぎたりしんどすぎて、それが普通になって心が麻痺している状態でした。
生きづらさは個人の中に自動的に湧いてくるものなので、同じ環境にいても生きづらさを感じない人も当然いるのです。
しかし、生きづらさは本人の意思や気の持ちようだけでどうにかできるものではありません。
「私は大丈夫」
私は何度この言葉を自分に言い聞かせていたんだろう。
師匠が教えてくれたこと
私の今の師匠はこう言っています。
「心理学が好きな人ってねぇ、
その人が病んでいる証拠だからね♪ガハハハハハ!!」
最初は「え、失礼な!」と思いました(笑)
でも今なら、師匠が言いたかったことがわかります。
心理学を学ぶ人は、悩みを持つ人をサポートしたいと考えていることが多いのですが、実はその背景には自分自身の「癒されたい」という無意識の欲求が隠れていることがあるのです。
私がまさにそうでした。
人を助けたいと思っていたけど、本当は自分が助けてほしかった。

生きづらさを感じている人は多い
あなただけじゃない
2023年の調査では、52%が「頻繁に感じる」「たまに感じる」と回答しており、実に2人に1人が生きづらさを感じているという結果が出ています。
生きづらさを感じる場所:
- 職場
- 家庭(約35%)
安心の場であって欲しい家庭内で、生きづらさを感じる人がこれほど多いのは驚きです。
生きづらさの原因はさまざま
生きづらさの原因は多岐にわたり、主な要因として、幼少期の虐待やネグレクト、親との関係性の問題、トラウマ的な経験、発達障害やパーソナリティ障害などの精神的な要因が挙げられます。
私の場合は:
- 父親からの暴言
- 母親の異常なほどの妹贔屓
- 妹の身勝手さとずる賢さ
- お局からのいじめ
- 「~すべき」という固定観念
- 完璧主義
- 自己肯定感の低さ
これらが複合的に絡み合って「生きづらさ」を生み出していました。
心が麻痺するメカニズム
つらすぎる状態が長く続くと:
- 感覚が麻痺する
- 「これが普通」だと思い込む
- 自分の本当の気持ちがわからなくなる
- 「大丈夫」と自分に言い聞かせる
この悪循環が「生きづらさ」を固定化させてしまいます。
私もまさにこの状態でした。
これは「甘え」じゃない
苦しさがあるなら、それは十分にケアすべき状態
重要なのは診断名があるかどうかではなく、いま、つらさがあるかどうかです。
病名がつくかどうかにかかわらず、苦しさや違和感があるなら、それは十分にケアすべき状態です。
生きづらさを感じるとき、それは単に心が弱っているからではなく、物事を丁寧に受け止めている証でもあります。
「自分だけが違う」という孤独感
生きづらさを抱えている人の多くが、どうしてみんなは普通にできるのに、自分だけという感覚に悩まされています。
でも、その「自分だけが違うかもしれない」という孤独感こそが、生きづらさをさらに強める要因となります。
あなたは一人じゃありません。
28歳での気づきが人生を変えた
衝撃だったけど、ありがたかった
28歳で「生きづらさ」の真実を知った時は、衝撃すぎて落ち込みました。
でも、そのおかげで:
- 価値観が変わり
- それに比例して仕事も恋愛も収入も変わりました
この経験があるから
この変化の過程を自分で経験してきたからこそ:
- 受講生の気持ちが痛いほどわかる
- 他のスクールよりも寄り添える
- 一緒に人生を変えるサポートができる
そう実感しています。
最後に:気づけてよかった
私が28歳で気づいたこと
振り返ってみて、私が学んだのはこんなことです:
- 「大丈夫」って自分に言い聞かせていたけど、本当は無理していた
- 心理学を学びたかった理由は、実は自分自身を癒したかったから
- カウンセラーになろうとした私が、一番カウンセリングが必要だった
でも、これに気づけたことが、人生を変える第一歩でした。
もしあなたが…
もし、この記事を読んで:
- 自分に重なる部分があった
- 「大丈夫」って自分に言い聞かせているかもと思った
- 実は無理をしているかもしれないと感じた
そう思ったなら、一度立ち止まって自分の心の声を聞いてみてください。
専門的なサポートを受けることも選択肢
専門的なカウンセリングや心理療法を受けることで、自分の感情や思考のパターンを理解し、適切な対処法を学ぶことができ、日常生活の困難さを軽減することができます。
私もそうやって、少しずつ楽になっていきました。
このタイミングで気づいたことが、あなたの変わるきっかけになりますように。
この記事が少しでもお役に立てたなら、同じように悩んでいる誰かにシェアしてあげてくださいね。
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